たぬきエンジニア日記

神奈川の自社開発企業にてエンジニアをしているたぬきの日記。現在エンジニア歴は1年ほど。学習の発信を気ままにしている日記です。

【初心者向け】i18nを利用して、enumのf.selectオプションを日本語化する[Rails]

こんにちは、エンジニアとして就職を目指しています、タヌキです。 前回の記事では、haml, form_withを利用して、f.selectの入力フォームを作るために色々と試行錯誤した話、 さらに、enumを利用してデータを利用しやすくした話を書きました。

▼前回の記事はこちら

【初心者向け】form_with, haml, enumを使ってselectによるプルダウンリストを作った話[Rails] - エンジニアとして就職を目指すタヌキの日記

その中で、f.selectの入力フォームは実装できたのですが、 最後に選択肢が英語になってしまうという課題が残りました。

そのため、今回はenum利用時に、f.selectの選択肢を日本語にするための方法をご紹介したいと思います。 合わせて、日本語化したデータをビューなど他の場所でも使うための方法もご紹介いたします。 どうぞよろしくお願いいたします。

今回参考にした記事

まず、今回参考にさせていただいた記事はこちらです。 参考というよりも、こちらの記事がとても良すぎて、ほとんどこのままの内容で実装できましたので、 本記事の内容も下記の記事とほぼ同じです。

ページ下方の、selectオプション以外への使用方法の項だけ、内容が異なります。 自分自身のまとめのために、やったことを記しているので、 selectオプションへの使用方法だけが知りたい!という方は下記の記事を参照された方が良いと思います。

▼参考にした記事はこちら

i18n、enumを利用して、formforのf.selectを日本語化する - Qiita

必要なファイル

enumを日本語化する上で必要だったファイルは下記の通りです。

  • (gem) enum_help, rails-i18n
  • model ←今回は restaurant.rb
  • ja.yml
  • application.rb

その他、enumを日本語化して記載したいビューファイルです。

gem ファイルのインストール

まずは、enumI18n(国際化)対応させるgem enum_help をインストールします。

rails-i18nの方はまだしっかり言語化できていないのですが、 i18nの機能が使いやすくなるそうです。

#Gemfile

gem 'rails-i18n'
gem 'enum_help'

bundle lnstall します。

model に enumを記載する

次に、modelにenumを記載します。 今回は、レストラン情報を載せるrestaurantsテーブルの、昼の予算のカラム budget_d に対して、下記のようにenumを記載しました。

#models/restaurant.rb

enum budget_d: {
    default: 0,
    till_1000: 1,
    till_2000: 2,
    till_3000: 3,
    till_4000: 4,
    till_5000: 5,
    over_5000: 6
  },  _prefix: true

最後の prefix: true は、同じ値をもつ複数のenumが存在するときにつけるものです。 今回は、夜の予算を定義する budget_n も同じアプリ内に存在していたので、 prefix:true をつけました。

▼詳しくは、こちらをご覧ください。 Rails5 から enum 使う時は_prefix(接頭辞)_suffix(接尾辞)を使おう - Qiita

ja.ymlに翻訳情報を記載する

翻訳情報を記したファイル、ja.ymlを config/locales/ 内に作成し、下記のように記します。

# config/locales/ja.yml

ja:
  enums:
    restaurant:
      budget_d:
        default: "--"
        till_1000: "~¥999"
        till_2000: "¥1,000~¥1,999"
        till_3000: "¥2,000~¥2,999"
        till_4000: "¥3,000~¥3,999"
        till_5000: "¥4,000~¥4,999"
        over_5000: "¥5,000~"
      budget_n:
        default: "--"
        till_1000: "~¥999"
        till_2000: "¥1,000~¥1,999"
        till_3000: "¥2,000~¥2,999"
        till_4000: "¥3,000~¥3,999"
        till_5000: "¥4,000~¥4,999"
        over_5000: "¥5,000~"

上記は、enumのデータを翻訳したい時の記載方法ですので、その他の場所を翻訳したいときには、別の記載方法となります。

▼詳しくは、こちらの記事をご覧ください。 [初学者]Railsのi18nによる日本語化対応 - Qiita

デフォルトの言語を日本語化する

application.rb の設定を変更して、デフォルトの言語を日本語にします。

# config/application.rb

 #  前略

module SomeApp
  class Application < Rails::Application
    
    # 中略

    config.i18n.default_locale = :ja # デフォルトのlocaleを日本語(:ja)にする

 end
end

パスを通して、i18nロケールファイルが読み込まれるようにする。

以下の記述も application.rb に追記して、locales フォルダ内のファイルが全て読み込まれるようにします。

# config/application.rb

#  前略

module SomeApp
  class Application < Rails::Application
    
    # 中略

    config.i18n.default_locale = :ja
 config.i18n.load_path += Dir[Rails.root.join('my', 'locales', '*.{rb,yml}').to_s] # 追記

 end
end

これで、enumを日本語化するための設定は完了です! 設定だけでかなり長かったです・・・。

最終的なコード

そして、今回 f.select に使用したコードは下記のようになりました。

# viewfile

= f.select :budget_d, Restaurant.budget_ds_i18n.keys.map{|k| [I18n.t("enums.restaurant.budget_d.#{k}"), k]}

まず、budget_d の中身を含む配列、budget_ds に対し、 keys メソッドを実施し、[["default": "--"], ["till_1000": "~¥999"], ...] などのキーだけ(["default", "till_1000"])を配列の形で取り出します。

そして、その値一つ一つに対して、mapを使い処理をしています。

処理の内容は、 I18n.t ... enumの内容を翻訳するメソッド を使って、["翻訳した内容":"value"]の配列を作る処理です。

enums.restaurant.budget_d のように、 ja.ymlに書いたenumの翻訳情報の位置をきちんと記します。

結果

その結果、できたドロップダウンリストがこちら。

Image from Gyazo

生成されたコードがこちらです。

Image from Gyazo

valueがdefaultやtill_1000などになっていますが^^;これで正しくvalueはデータベースに保存されます。

その他の場所で、翻訳したデータを使う。

最後に、ビューのその他の場所で翻訳したファイルを使う方法をご紹介します。 基本的には、「カラム名_i18n」をつけた表記にすればokです。

# view

%p= restaurant.budget_d_i18n #これで、昼の予算が日本語で表示される

enumの日本語化といい、f.selectの表記といい、なかなか時間のかかった実装でした。 それでは、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。